人は誰しも嫌われたくはないですよね。
「昔はこうだった」というのは、
ジジィ呼ばわりされてしまうようで気が引けますが、
昔は、悪いことをすれば、
近所の人にも思い切り叱られていたような気がします。
今、世の中的には、ハラスメントを警戒するあまり、
「人を注意する」「苦言を呈す」等を避ける傾向にあります。
私的には、過剰なハラスメントを盾にしてくる人には、
ハラスメントを押し付けてくる「ハラ・ハラ」だと
訴えたいくらいですけどね(苦笑)
話は変わりますが、私の友人に歌舞伎役者がおります。
その友人とは当時、週に2-3回は会って、
朝までくだらない話をしたり、即興芝居をやり合ったり、
オリジナルの寸劇を作り、人前で披露するなど、
本当に「青春」といえるような時間を共に過ごしてきました。
そんな彼にも欠点がありました。
それは、食事をする時の咀嚼(そしゃく)音です。
私は大事な友人だからこそ、食事の度に注意をしました。
始めは受け止めてくれたものの、
小さい頃からの癖は簡単には直らず、
油断すれば、直ぐに戻ってしまうのです。
注意する方もされる方もしんどい為、
言い続けることに抵抗はありましたが、
彼の為に心を鬼にしました。
それは、数年間に渡っての攻防戦となり、
逆ギレされたり、無視されたり、本当に大変でした。
時は経て、数年後のことです。
彼から、かなり上機嫌で電話が掛かってきました。
事情を聞いたところ、
今は亡き、第17代目 中村勘三郎さんとの食事の席で、
「食べ方が綺麗だね」と褒められたというのです。
「今まで懲りずに注意し続けてくれて、本当にありがとう」
と感謝されました。
いやぁ、嬉しかったですよ、ほんとに。
私もやっと報われた気がしました。
この件を通し、慈悲心からの苦言は、
いつか伝わる時がくることを改めて学ぶ機会となりました。
今現在、スリーフラッグスのアウトバウンド事業部も、
鬼役を買って出てくれてた社員が去ったことで、
コスト管理、獲得率の管理が疎かにならないかと
心配しております。
今まで厳しくも温かく、
アウトメンバーにたくさんの気付きを
与えてくれていた鬼に対し、
恩返しをする時は、今、この時より他にあるでしょうか。
間違いなく、アウトメンバーが自立する時だと思うのです。
自分よりも下のメンバーの早期育成を始め、
他センターの架電状況、進捗状況にも目を光らせ、
「今まで以上のコスト管理、獲得結果を絶対に出すんだ」
という強い、強い、決意をして頂きたいと思っています。
無理矢理、キャラ変して、鬼役になる必要はありません。
ただ、相手が誰であろうと間違っていること、
勘違いしていることを「正す勇気」だけは持ってもらいたい。
「言うべきとき」に「言うべきこと」を
しっかり伝えられる強さを持ってほしいのです。
繰り返しになりますが、そこに愛(相手を思う心)があれば、
時間は掛かったとしても、必ず通じる時はきます。
最後に、以前に読んだ本の中から、
「どんな世界にあっても、大成のためには、
修行という『忍耐』の歳月が不可欠だ。
その間は、辛いこと、悔しいこと、苦しいこと、
悲しいことの繰り返しといってよい。
しかし、それを乗り越えてこそ、時がくれば、
花も咲き、たわわに果実が実る。
途中で投げ出してしまえば、どんなに才能があっても、
結局は何も実らずに終わってしまう。
昔から、『石の上にも三年』といわれる。
冷たい石でも、三年続けて座れば温まる
この粘り強さがなければ、本物には育たぬ」 とあります。
アウトバウンドの柱を失い、
コロナ禍で各拠点の行き来もなくなる為、
東京からのフォローもできず、
これから益々、色々なことに制限が掛かってきます。
間違いなく、今までよりは、
一人ひとりに対しての重圧がのしかかり、
ストレスも増えてくると思います。
しかし、その環境に負けず、
「忍耐」で乗り切ってもらいたいのです。
それが後々、皆さんの財産になるからです。
今年も残り僅かです。
ピンチはチャンス!との思いで、
今年1年の総仕上げを何卒よろしくお願い致します!!