今回は、札幌コールセンターの社員Iさんの
エピソードをお話ししたいと思います。
札幌センターには、成果報酬型アウトバウンドと
従量制インバウンドの2つの業務が
稼働しておりますが、
そのアウトバウンド、インバウンドの業務には
クライアント様にデータ納品したり、
受注データを入力する業務が付随してきます。
そのデータを取り扱うのが "データ管理部"です。
その部署のリーダー(実質の責任者)職のIさん。
気は優しくて力持ち。みたいな人。
ただ、ちょっとだけ不器用なところがあり、
共にする時間が長くなればコミュニケーションが
取れるようになるのですが、
本社から月に1〜2回程度しか訪問しない、
私や統括ディレクターに対しては、
"借りてきた猫" みたいな状態になるんです。
管理部の新人さんの懇親会、決起大会、忘年会など、
さまざまなコミュニケーションを図る場において、
ほとんど自分から口を開くことをせず、
解散の時間を迎えていました。
会が終了するたびに、データ管理部のリーダーとして、
部下にも話しかけない姿を見せていいのかい?
と話しました。
「上司に気を遣わず、部下や他部署と
コミュニケーションを取る為の良い機会にして
もらいたいんだ」と言い続けました。
しかし、2度目も、3度目も、4度目の機会にも、
その挑戦はありませんでした。
彼はリーダー職には向いていないのではないか、
リーダーという役職が彼の重荷になっているのでは
ないかと考えました。
そして私は、「もう無理をしなくていい。そのような
懇親会が苦手なら参加しなくても大丈夫だよ」
と話しました。
気持ちを楽にさせてあげたかった。
そういう思いで話しました。
すると、「もう一度だけチャンスを頂けませんか」
と言ってきたのです。
意外な返答にこっちが呆気に取られました。
そして、運命の新人歓迎会!
Iさんはなんと、新人くんや統括ディレクターに
何度も何度も話題提供をしているではありませんか。
緊張しながらも一生懸命にコミュニケーションを
取る姿に心で泣きました。
「よく乗り越えた」「素晴らしい勇気の1歩」だと。
帰り際、Iさんに「感動したよ、本当に頑張った。
85点」と話すと、
「もっと点数取れるように次は頑張ります」
なんて言うではありませんか。
これが5度目の正直となりました。
パソコン大好きな人達が集まるデータ管理部では
ありますが、パソコンと向き合う時間を少しでも
人と向き合う時間にも費やしてもらい、
人とコミュニケーションを取る楽しさを
感じてもらいたいと思っています。
それを部下に伝えることができるのは、
データ管理部リーダーのIさんだけなのではないかと
思いはじめる私がここにいます。
秘めた負けじ魂に乾杯!!