今週はお勧めの1冊をご紹介。
「母ちゃんのフラフープ」の著者は、
お笑い芸人 田村淳さんです。
とにかく、泣きましたね。
内容も深く、一気に読み上げてしまいました。
ここまで泣いたのは、
リリーフランキー著者の
「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」
以来かも知れません。
これから読む方もいらっしゃるかも知れませんので、
内容までは詳しくご紹介することはできませんが、
とても温かな家族愛が描かれており、
読み終わった後、
家族にすぐに逢いたくなるような素敵な1冊となっています。
私の父は酒・ギャンブル・女性に明け暮れる
典型的な昭和ダメ男でした。
※可愛いところもあるんですけどね^^;
夜中に帰宅しては家族全員を起こし、
暴れ回るという毎日に、母も疲れ果て、 離婚。
姉は、
「ソフトボール強豪校で部活を辞めたくない」
と父親との同居を選択。
私は母親との2人暮らしがスタートしました。
母は、子供達に苦労させまいと正社員で働く中、
毎日、会社帰りに姉の家にご飯を作りに行き、
その後、自宅に戻り、
私にご飯を食べさせる生活が何年も続きました。
子供達のことを思い、
身を粉にして働く母の苦労を理解してあげることもできず、
当時の私は優しく接することができませんでした。
その数年後、母は大病を患い、
手術することになったのですが、
主治医の説明を聞いて愕然としたのを覚えています。
「普通の人なら、
身体を起こしていることさえしんどいはずなのに、
この状態で働き続けてきたことが信じられない」と。
手術を終え、弱りきった母を見た時、
「もう母に苦労を掛けるのはやめよう」
と決意したことを今でも覚えています。
その日以来、今日に至るまでの30年近く、
母と喧嘩や言い争いをしたことは1度もありません。
母も75歳を過ぎ、心臓も弱い為、
いつ何があってもおかしくない状況ではあります。
小さい頃から迷惑ばかり掛け、
学校に何十回呼び出しされたかわからないくらいの私を
諦めず、信じて、愛情を注いでくれた母に、
今は親孝行がしたくて、したくて、うずうずしています。
コロナ禍で旅行に行けないことから、
「お出掛けはできないけど、車で迎えに行くから、
2~3日泊まりにおいでよ」と電話すると、
本当に嬉しそうな声で
「行っていいの? 嬉しいな。
その日を楽しみにまた明日から頑張れる」
と言うのです。
姉や私が作った料理を振舞ったり、
わんちゃんを連れて一緒に近所を散歩したり、
孫たちとゲームをして遊ぶことが
嬉しくて仕方がないようです。
さすがに「新しいカードゲーム」は難しかったようで、
ルールを理解できない母に、
昔なら「イラッ」としていたはずが、
何故か可愛く見えてしまうから不思議なものです。
親って、歳を重ねるごとに
どんどん可愛く見えてくるのは私だけ(?)かわかりませんが、
なんか、ギュッて抱きしめたくなっちゃうのです。
母ちゃん、まだまだ長生きしてくれよ!!
ほんとに。
とにかく、「母ちゃんのフラフープ」は本当にお勧めです。
是非、お読み頂き、家族を思い起こしたり、
更なる親孝行のきっかけにする
「優しい時間」に繋げてくれたら嬉しいです。
最後に、6/12公開 映画
さんまさん企画・プロデュース
「漁港の肉子ちゃん」
人気作家 西加奈子さんの本の中でも、
私が1番好きな1冊の映画化なので、なんか嬉しいですね。
見に行ってみようかな。